双極性障害の体験談【5年間の苦悩のしんどさあるある】

この記事では、私が双極性障害と共に過ごした5年間の体験談をお話しします。

医師ではないため、あくまで個人的な経験に基づくものであり、必ずしもすべての人に当てはまるわけではないことをご了承ください。

このブログが、同じような状況にいる方々に少しでも勇気と希望を与えることができれば幸いです。

目次

双極性障害とは

双極性障害の症状

双極性障害は、気分の極端な変動が特徴の精神疾患です。躁状態(ハイ)鬱状態(ロー)が交互に現れるため、「躁鬱病」とも呼ばれます。

具体的な症状として、躁状態では、過度な自信やエネルギー、高揚感が見られ、無謀な行動に出ることがあります。

私の場合、寝る間も惜しんで仕事に没頭し、友人や家族との関係が疎遠になることが多々ありました。

鬱状態では、無気力や悲しみ、絶望感に苛まれ、日常生活が困難になります。ベッドから起き上がれない日々が続きました。

双極性障害と診断されるまで

私が初めて病院を訪れたのは、大学生活の中で突如として襲ってきた極度の不安と無力感が原因でした。

当初、うつ病と診断され、抗うつ薬を処方されましたが、効果が出ずに苦しみ続けました。

ある時、医師から「あなたの症状はうつ病だけでは説明できない」と言われ、詳細な診察とカウンセリングを受けることになりました。

診断には数か月を要し、最終的に双極性障害2型と診断されました。その時の衝撃と混乱は今でも鮮明に覚えています。

双極性障害と診断されてから受け入れるまで

うつ病と誤診された

最初に診断されたのはうつ病でした。長い間、鬱状態に悩まされていたため、その診断に納得していました。

しかし、処方された抗うつ薬が効かず、逆に症状が悪化することもありました。私の経験では、躁状態の際に抗うつ薬を使用すると、エネルギーが増幅され、無謀な行動に走る傾向が高まることがありました。

医師の誤診により、適切な治療が遅れたことが悔やまれます。

双極性障害を受け入れられなかった苦悩

双極性障害と診断された時、私はその事実を受け入れることができませんでした。

「自分はそんな病気じゃない」と思い込み、治療に積極的に取り組むことができませんでした。その結果、症状がさらに悪化し、仕事や人間関係にも影響を及ぼしてしまったかもしれません

特に、躁状態の時には友人や家族との関係がぎくしゃくし、自分自身を責める日々が続きました。

双極性障害を受け入れられた理由

ある日、友人と話しているときに、「あなたはそのままでいいんだよ」と言われました。

その言葉が心に響き、ようやく自分の病気を受け入れることができました。それからは、治療に前向きに取り組み、少しずつ回復の道を歩み始めました。

治療の一環として、認知行動療法(CBT)を受け、自分の思考パターンや感情のコントロール方法を学びました。

また、双極性障害を持つ他の人々との交流も、私にとって大きな支えとなりました。同じ苦しみを共有する仲間がいることで、自分が孤独ではないと感じることができました。

双極性障害のしんどさあるある

躁状態に気づかない

躁状態の時、自分が異常なほどエネルギッシュであることに気づかず、周囲に迷惑をかけることがありました。

後から振り返ると、その時の自分の行動に驚くことが多々ありました。例えば、夜中に突然考えが止まらなくなったり、ストレスで買い物をしたりすることがありました。

自分では「これが普通だ」と感じていたため、制御することが難しかったです。

周囲に理解されにくい

双極性障害は、見た目にはわかりにくい病気です。そのため、周囲の人々からは「怠けている」や「自分勝手」と誤解されることがありました。

特に職場では、この誤解がストレスとなり、症状が悪化することもありました。同僚や上司に対して、自分の病気について説明することが難しく、結果として孤立感を感じることが多かったです。

うつ状態から抜け出すために行動は増える

鬱状態にいるとき、自分を奮い立たせようと無理に活動することが多かったです。

しかし、それが逆効果となり、さらに疲れ果ててしまうことが多々ありました。

無理に仕事をこなそうとすることで、身体的にも精神的にも疲弊し、回復が遅れる原因となりました。

完璧主義過ぎて自分を追い込む

私は完璧主義な性格であり、それが双極性障害を悪化させる原因となりました。

常に自分に厳しく、少しの失敗も許せないため、精神的な負担が大きかったです。

仕事や学業において、最高の成果を求めるあまり、自分を追い込みすぎてしまうことが多かったです。その結果、躁状態と鬱状態の繰り返しに陥りやすくなりました。

常に考えこんでしまい眠れない

鬱状態でも躁状態でも、常に頭の中で考え事が止まらず、夜も眠れないことが多かったです。

睡眠不足が続くと、ますます症状が悪化してしまうという悪循環に陥りました。特に、夜中に突然アイディアが浮かんできて、それを実現しようと無理をすることがありました。

このような行動が、身体的な疲労を増幅させる原因となりました。

幼少期~青年期の体験

いい評価をもらっても喜べない(小学生)

小学生の頃、良い成績を取っても喜ぶことができませんでした。

周囲の期待に応えなければならないというプレッシャーが大きく、常に不安を感じていました。

テストで満点を取っても、「次もこの結果を出さなければ」と考えてしまい、純粋に喜ぶことができませんでした。

むしろ、次回、点数が下がったら周りの人たちはガッカリするだろうなと思ってしまい、満点を取ることは自分を苦しめることにつながりました。

中間・期末テスト・受験が恐怖で仕方ない感覚(中学生)

中学生になると、テスト期間が恐怖の時間となりました。良い成績を取らなければならないというプレッシャーが強く、ストレスで体調を崩すこともありました。

特に、期末テストの前には眠れない夜が続き、テスト本番でも集中力を欠くことが多かったです。

特に受験は恐怖の連続で、「落ちたらどうしよう」という不安から抜け出せませんでした。

どんなに対策しても不十分な気がして、自分は何をやっても足りないという気持ちに苛まれていました。

うまくいきそうな日と、何もできない日が交互にやってくる(高校生)

高校生になると、良い日と悪い日が交互にやってくるようになりました。

ある日は何でもできそうな気がするのに、次の日には何もできなくなる。このギャップに苦しみました。

特に、部活動や学校行事の前には躁状態になりがちで、その後に必ず鬱状態が訪れるため、モチベーションの維持が難しかったです。

鬱から抜け出すために、何か行動してしまうので余計ストレスがかかり、悪循環の毎日でした。

双極性障害がうつ病と異なるところは、鬱状態のときに行動してしまうという点のようです。だからこそ、自分を苦しめてしまうとは、その時は想像もしませんでした。

就活に失敗したらどうしようという不安(大学生)

大学生になり、就職活動が始まると、将来への不安が一層強まりました。

失敗したらどうしようという考えが頭を離れず、その不安が双極性障害の症状を悪化させました。面接前には極度の緊張と不安に襲われ、結果が出るまでの間も常に心が休まりませんでした。

また、内定が決まった後でも、「本当にこの会社でやっていけるのか」と悩むことが多く、安心できる日々はありませんでした。

私の場合の特徴として、「良い結果をポジティブに受け入れられない」、むしろ「プレッシャー」として受け止めてしまう傾向にありました。

いい結果を出せば出すほど、自分を追い詰めて、ただただ苦しい、そんな毎日でした。

双極性障害との向き合い方

治ると思わず、うまくつきあっていく

双極性障害は、完全に治る病気ではないと認識することが大切です。

治そうとするのではなく、症状とうまく付き合っていくことが、心の平穏を保つために重要です。

医師やカウンセラーとの定期的な面談や、薬の調整を通じて、自分に最適な治療法を見つけることが大切です。

周囲に感情の変動があることを打ち明ける

自分の感情の変動について周囲に打ち明けることで、理解を得ることができます。

理解者がいることで、孤独感が軽減され、ストレスも減少します。私の場合、家族や親しい友人に自分の病気について話し、サポートを受けることで、大きな安心感を得ることができました。

アイディアを活かせる趣味・仕事をする

双極性障害の特性を活かして、クリエイティブな趣味や仕事に取り組むことが有効です。

自分のアイディアを表現することで、自己肯定感が高まり、症状の改善に繋がります。

私は、絵を描くことや文章を書くことを趣味となり、それが心の癒しとなりました。

双極性障害とうまく付き合う工夫

ジャーナリングで自分の感情の変化を知る

日々の感情の変化を記録することで、自分のパターンを把握しやすくなります。

これにより、症状の予測ができ、対策を講じることができます。

私は、毎朝に前日の出来事や感じたことをノートに書き留めることで、自分の感情の変動を客観的に見ることができるようになりました。

ジャーナリングの効果についてはこの本が分かりやすく、ためになりました。続けるコツも載っています。

初心者の方はジャーナリング専用のノートを使ってみることをお勧めします。

私は自由度が高い方がいいので、campusのノートを使っています。

今朝の気持ち、お昼の気持ち、夜の気持ちに分けて書いています。

できたこと、できなかったことを振り返り、できたことに目を向けています。

自己肯定感を上げるためのご褒美をあげる

自分へのご褒美を設定し、小さな達成感を感じることで、自己肯定感を高めることができます。

これは、日常生活において非常に効果的な方法です。

例えば、一日の目標を達成したら、自分へのご褒美として好きなスイーツを食べるなど、小さな喜びを積み重ねることが大切です。

私の場合はジャーナリングのノートに今日できたことをリスト化し、「よくできましたシール」を貼って自己肯定感を高めています。

自分への評価を甘くする

自分に対して厳しい評価をしないことも重要です。

完璧を求めず、自分を許すことで、精神的な負担を軽減することができます。

失敗しても、「自分は努力した」と自分を肯定することが、心の健康を保つために重要です。

努力できたら私の場合はルピシアのブックオブティーを買うなど、ご褒美を与えています。

うつ状態に無理して行動しない

鬱状態のときは、無理に行動しようとせず、休むことも大切です。無理をすると、かえって症状が悪化することがあります。私は、自分の体調に合わせて休息を取り、無理をしないことを心がけるようにしました。

焦らない、ゆっくりゆとりをもって行動する

焦らず、ゆっくりと行動することが、双極性障害との付き合い方の一つです。

急がず、ゆとりをもって行動することで、心の余裕が生まれます。私は、一日の予定を詰め込みすぎず、リラックスする時間を設けるようにしました。

双極性障害でも仕事と両立する工夫

クリエイティブな仕事をする

双極性障害の特性を活かして、クリエイティブな仕事に取り組むことが効果的です。

自分のアイディアを表現することで、充実感を得ることができます。

私は、プログラミングやライティングなどのクリエイティブな仕事を選び、自分のアイディアを活かすことで、仕事へのモチベーションを保つことができました。

〆切が少ない仕事を選ぶ

〆切が少ない仕事を選ぶことで、プレッシャーを減らし、精神的な負担を軽減することができます。

ストレスの少ない環境で働くことが、症状の安定につながります。

私は、自分のペースで仕事を進められる環境に身を置くことで、ストレスを軽減することができました。

競争が少ない仕事を選ぶ

競争が少ない職場環境を選ぶことも重要です。

過度な競争がストレスとなり、症状を悪化させることがあるため、自分に合った環境を見つけることが大切です。

私は、チームワークを重視する職場を選び、協力して仕事を進めることで、安心感を得ることができました。

まとめ

双極性障害でも大丈夫。あなたは、あなたらしく輝いています。

まずは自分を受け入れることから始めてみましょう。

双極性障害を持っていることで感じる不安や困難も、あなた自身の一部として優しく受け止めてください。自分を許し、大切にすることで、少しずつ前向きに生きていけるようになります。

双極性障害は確かに大変な病気ですが、それでも日々の中には小さな喜びや達成感を見つけることができます。

その瞬間を大切にしながら、一歩一歩進んでいきましょう。周囲のサポートを受け入れ、無理をせず、自分のペースで進んでください。

どんな時でも、あなたは一人ではありません。同じように頑張っている人たちがたくさんいます。

この記事を通じて、双極性障害と共に生きる方々が少しでも安心し、自分を大切にするきっかけになれば嬉しいです。

これからも、自分のペースで、一歩一歩前進していきましょう。あなたの歩む道は、あなた自身が作り上げるものです。その道のりを、どうか大切にしてください。

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