人生に疲れてしまったとき、何もしたくない、文字を読むことすら辛い…。そんな状態になること、ありませんか?
私もかつて、心が真っ暗になって何にも気力が湧かず、ただ一日をやり過ごすだけの時間を過ごしていました。
そんなとき、ふと手に取った本やマンガたちが、少しずつ私を救ってくれました。
今回は、「読むのも辛い」そんな状態でもそっと寄り添ってくれた、心の支えになった5冊をご紹介します。
マンガ編

まめねこ
この作品は、私が入院していたとき、病院の本棚に偶然置かれていたものです。
当時の私は、文字を読むのも辛くて「もうだめかもしれない」と思っていました。
でも、『まめねこ』はそんな私に優しく寄り添ってくれました。
可愛らしい豆粒サイズの猫たちが、のんびりと日常を生きる様子。
何気ない毎日の中にも、こんな小さな幸せがあるんだ、と心の奥底にそっと火を灯してくれた気がします。
ページをめくるたびに、自然と力が抜けて、無心で微笑んでしまう…。そんな優しいひとときでした。
多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。
タイトルからしてインパクト抜群なこの作品。中身もとても読みやすく、疲れた心にスッと染み込んできました。
人間関係でモヤモヤして、自分ばかりが悪いのかなと悩んでいた私に、「他人は他人、自分は自分」と教えてくれました。
相手の態度や言葉を気にしすぎていたけれど、向こうは案外、パフェでも食べながら全然気にしてないかもしれない。
そう思えたら、肩の力が少し抜けて、自分の人生を大切にしよう、と思えるようになりました。
続 多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。 孤独も悪くない編
実はこの作品には続編もあります。
こちらも、肩の力を抜いて読むことができる、優しいエッセイ漫画です。
続編では、さらに「人の目を気にしすぎないコツ」や「完璧じゃない自分を受け入れるヒント」がたくさん描かれています。
一番心に残ったのは、「気にしすぎた時間は、自分の幸せには1ミリも役立たない」という言葉でした。
過去の失敗や、誰かの態度を何度も思い返してしまう癖があった私ですが、
「気にしすぎた分だけ、未来を生きる力が減ってしまう」と気づかされました。
気楽に、ありのままの自分で。
そんなメッセージがぎゅっと詰まった、続編もまた大切な一冊です。
メンタル強め美女白川さん
白川さんの存在に、何度も救われました。
職場や学校で理不尽な言葉を投げかけられたり、陰口を叩かれたり。
そんな経験のある方には、きっと響く作品です。
嫌なことを言われても、毅然と、そして凛と生きる白川さんの姿。
「自分がされて嫌なことは人にしない」「相手に振り回されない」
そんなシンプルだけど大事なことを、改めて心に刻むことができました。
白川さんの生き方に、何度も背中を押されました。
きっとあなたの心にも、そっと寄り添ってくれるはずです。
心に響いた白川さんの名言
特に私の心に深く刺さった白川さんの言葉があります。
「嫌なことを言う人より、自分を大事にすることに時間を使った方がいい」
人から何か嫌なことを言われると、どうしても心の中で繰り返し考えてしまいます。
でもその時間って、自分をどんどん消耗させてしまうだけ。
白川さんは、嫌な言葉を受け止める代わりに、
「自分を喜ばせることにエネルギーを使おう」と教えてくれました。
誰かに傷つけられたときこそ、
自分を美味しいものに連れていってあげたり、好きなことをしてあげたりする。
そうやって「自分で自分を守る」という姿勢に、強く優しい生き方を学びました。
小説編

この世にたやすい仕事はない
何度も何度も「仕事って、何だろう」と考えさせられた作品です。
小説の中で、主人公はいろいろな「楽そうな仕事」にチャレンジしていきます。
けれど、どんな仕事にも必ず「難しさ」や「葛藤」が待っていました。
たとえ表面上は簡単そうに見えても、
続けるうちに、「この仕事に意味はあるのか」「自分にとってこれは正しいのか」と、悩みが生まれてしまう。
そして気づかされるのです。
この世に、ほんとうに「たやすい仕事」なんて存在しないのだ、と。
どんな仕事にも、誰にも見えない小さな努力がある。
続ける中で、自分自身と向き合わなければならない瞬間がある。
あなたは今、どんな仕事に向き合っていますか?
そこに、どんな「小さな努力」や「葛藤」がありますか?
疲れたときは、立ち止まってもいい。
自分を責めずに、少し立ち止まって、「本当は自分は何を大切にしたいんだろう」と考えてみる。
『たやすい仕事はない』は、そんな静かな問いを、そっと投げかけてくれる物語でした。
変身(フランツ・カフカ)
カフカの『変身』は、読むのに少しエネルギーが必要な作品ですが、私にとっては大きな転機となった本でした。
ある朝目覚めたら、自分が虫になってしまっていたグレーゴル。
家族にも見放され、仕事もできず、ただ疎まれていく彼の姿に、痛々しいほどの孤独を感じました。
正直、読んでいて胸が締めつけられ、苦しくなる場面も多かったです。
でも、「こんなにも無力でも、それでも生きようとする」姿に、自分自身を重ねずにはいられませんでした。
名著と言われる所以が、読後じわじわと心に沁み渡ってきます。
自分が孤独だと感じるとき、何もできない無力さに押しつぶされそうなとき、この本はあなたのそばに寄り添ってくれるかもしれません。
まとめ|心がしんどいあなたへ

今回紹介した本やマンガは、どれも「何もできない」と感じたときでも、そっと手を差し伸べてくれるような存在でした。
無理に元気を出さなくてもいい。
無理に前向きにならなくてもいい。
ただ、ほんの少しでも「今日を生きてみよう」と思えたら、それだけで十分だと思います。
もしあなたが今、心がしんどいと感じているなら、ぜひ、どれか1冊でも手に取ってみてください。
きっと、あなたにしか届かない「小さな光」が、そこにあるはずです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。